さあ、聞くがいい。見るがいい。
領主の子供をめぐる裁判の物語を。
本当の母親は誰か?
それを見定めるための、白墨の輪を使った 名高いテストを。

 

「白墨の輪」あらすじ

 

 都で反乱が起こり、領主が首を切られた夜、女中のグルシェは、奥方が置き去りにした赤ん坊のミヘルを連れて逃げる。
 世継ぎの命をねらって追手は迫り、グルシェは知恵と力の限りをつくして、幼子を守る。
 ついうっかり、〈人間らしさ〉への誘惑に負けて、追われる領主の遺児を道づれにしてしまったグルシェは、だが、苦労と危険を重ねるごとに、その分だけ子供への愛情も深まり、ついにミヘルを自分の子供として育てる決心をする。
 だがその時、反乱は平定され、奥方は、亡夫の領地と財産を手に入れるために、見捨てた子供が必要になる。ミヘルは発見され、ふたりの女、グルシェも奥方も、自分こそ母親であると主張する。
 裁くは快判事アツダク。地面に描いた白墨の輪の真ん中に子供を立たせ、ふたりの女に両方から引っぱれと命ずる。世に名高い白墨の輪の裁判の成り行きは…。

 

オペラを楽しむのに 林 光

 

 オペラを楽しむのに難しい理屈はいらない、とよくいわれます。
 おまえはどう思うか、と、私はよくきかれます。私は、こう答えます。
 楽しいオペラを観ながら、それについてあれこれ理屈をこねるのがいちばんすばらしい、と。
つまり、こうです。
 世の中には、前もって理屈や講釈をプログラムを読んで勉強しておかないことには、楽しくもなければ、歌っている言葉だけきいていたのでは筋も判らないオペラが、多過ぎます。そういうオペラはごめんだ、という意味でなら、私も《難しい理屈はいらない》に賛成です。
 私の『白墨の輪』は、そういう意味でなら、まさに、《難しい理屈はいらない》オペラです。物語の中心になっているのは、大岡裁きの話にもある、ほんとうの母親を発見するために、子供をひっぱりっこする、あれです。登場人物はみんな、どこにでもいそうな、子供が可愛かったり、子供が邪魔だったり、あるいはその両方だったり、でなければお金が欲しかったり…。音楽のすばらしいちからの助けをかりて、そんな人々の生きかたを歌芝居にまとめたものです。

(初演時の公演パンフレット より)

 

 

作曲・林 光(はやし ひかる)

 1931年-2012年。東京生まれ。東京芸術大学作曲科中退。「交響曲ト調」(53)で芸術祭賞を受賞。「オーケストラのための変奏曲」(56)で第四回尾高賞を受賞。同年、映画「裸の島」で第二回モスクワ映画祭作曲賞を受賞。日本語と音楽との自然な結びつきを探究し、オぺラシアターこんにゃく座の座付作曲家として「セロ弾きのゴーシュ」「森は生きている」「変身」などのオペラを多数作曲、オペラ「吾輩は猫である」(98)により第三十回サントリー音楽賞を受賞。ヴィオラ協奏曲<悲歌>(95)は第四十四回の尾高賞を受賞した。他方、俳優座、黒テントと共働した音楽劇、そして映画音楽、宮澤賢治、ブレヒトの歌曲なども多数。
 合唱団じゃがいもとは1986年の第13回定演から隔年でお付き合いいただき、1996年からは毎回、作品を委嘱し初演している。芸術監督。

 

演出・出演

 

演出家・加藤 直(かとう ただし)

 上智大学外国語学部中退。俳優座養成所15期卒。1970年、「黒テント」の創立に参加、以後「黒テント」「赤いキャバレー」の制作、演出を中心に、オペラ、ミュージカル、コンサート等の劇作演出、童話、作詞、翻訳などを手掛け、現在にいたる。
 合唱団じゃがいもとは、1988年の第15回定演からお付き合いいただいている。

 

 

「合唱団じゃがいも」プロフィール

 「合唱団じゃがいも」は1974年から山形を中心に、山形と東京での定期演奏会をはじめ文翔館コンサート、特別演奏会、学校公演などの活動を続けている混声合唱団です。定期演奏会では、作曲家の林光さん(芸術監督)や萩京子さん、吉川和夫さん、演出家の加藤直さんや山元清多さん、恵川智美さんを迎え、宮沢賢治の作品等を合唱劇や合唱オペラとして委嘱初演するという、合唱界では斬新でユニークなオリジナル作品の創作に取り組んでいます。また、親子がいっしょに歌うことも大切にしています。
 例年、定期演奏会を山形と東京で公演するとともに、2014年県民芸術祭開幕公演で『森は生きている』や、震災復興支援コンサート、富山県民会館で開催された「とやま世界こども舞台芸術祭2016」で『オツべルと象』、仙台市天文台プラネタリウムで『銀河鉄道の夜』、山形市民会館、大石田町虹のプラザ自主事業で『ねこのくにのおきゃくさま』をはじめ、震災復興支援コンサート(東松島市、石巻市、寒河江市)での上演や学校公演など幅広く活動し好評を得ている。
 これまで、県民芸術祭大賞(2001年)、同優秀賞(1993年、2009年、2013年)、山形市芸術文化協会賞(1996年)、同奨励賞(1989年)、山形市文化振興基金賞(2006年)、イーハトーブ賞奨励賞(2017年)を受賞。

委嘱初演した合唱劇等の主な作品

林 光作曲:『かしわばやしの夜』『狼森と笊森、盗森』『鹿踊りのはじまり』
       『革トランク・東京の賢治』『なめとこ山の熊』『地の歌風の歌』「冬と銀河ステーション」
       「北上川はけい気をながしィ」「わたくしという現象は」「無声慟哭」
萩京子作曲:『黄いろのトマト』『どんぐりと山猫』『注文の多い料理店』
吉川和夫作曲:『雪渡り』『ポラーノの広場』『銀河鉄道の夜』『マユコの森』『オツベルと象』「やまなし」

 

公演詳細

 

合唱団じゃがいも 第45回定期演奏会

合唱オペラ「白墨の輪」《合唱オペラ版・初演》

原作:ベルトルト・ブレヒト
台本:廣渡常敏・加藤 直
作曲:林 光

演出:加藤 直

照明:安達俊章
舞台監督:平野礼子(劇団山形)
美術・小道具:安藤 淳

指揮:鈴木義孝
ピアノ:郷津由紀子


 

【山形公演】

日時:2018年12月16日(日) 14:00 開場 / 14:30 開演
会場:山形市民会館
入場料:一般 2,000円 / 学生 1,000円 / 高校生以下 無料

主催:合唱団じゃがいも、山形市、山形市民会館管理運営共同事業体
後援:山形県芸術文化協会、山形市芸術文化協会、山形県合唱連盟
チケット取り扱い:辻楽器店、富岡本店、山形市民会館

 

【東京公演】

日時:2019年2月10日(日) 14:00 開場 / 14:30 開演
会場:かめありリリオホール

主催:合唱団じゃがいも
チケット取り扱い:かつしかシンフォニーヒルズ(TEL:03-5670-2233)
          かめありリリオホール(TEL:03-5680-3333)

 

 

公演チケットインターネット購入

 

購入手順

1、合唱団じゃがいもへの「メール」のページで、必要事項(※)を記入し、申込メールを送る。

2、合唱団じゃがいもから、申込受付メールを受け取る。

3、申込受付メールで案内される銀行口座にチケット代を振り込む。

4、入金確認次第、合唱団じゃがいもから、チケットが郵送される。
(公演日直前の場合は、当日会場受付でチケットを受け取り、精算する。)

予約受付を行い、チケット準備が出来次第発送いたします。

※ メール記載事項
合唱団じゃがいもへの「メール」のページから、「お問い合わせ内容」=チケット申込、「お名前」、「メールアドレス」、「メッセージ」欄に、必要枚数とチケット送付先住所をご記入の上、「送信」ボタンを押してください。
合唱団じゃがいも宛てにチケット申込メールが送信されます。

 

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